1.鹿嶋真弓(立正大学)と共に学ぶ『問いを創る授業』の実践
子供たちが「知りたい、学びたい」と思い、自ら学習に向かうためには、学習事項について、疑問と思うこと、知りたいと思うことを明確にする必要があります。 その上で、どうすれば調べたり考えを深めたりすることができるのかを考えるなど、学習課題を解決するための目標と手順について、意識的に整理させていくことで、自ら学ぼうという意欲を引き出していくことが可能になります。 この視点で、『問いを創る授業』の実践を推進してこられた鹿嶋真弓先生のご指導を受けながら、子供たちが自主的・主体的に学習に取り組んでいく授業を創っていく授業研究を全教科で推進していきます。
2. 話し合い、学び合い、教え合い学習の展開
子供たちの主体的学習を保証するために欠かせない学習活動が、「話し合い、学び合い、教え合い学習」です。子供たちが、学びを深めるという共通の目標の実現に向けて、お互いに協力し合いながら学習を進めることで、お互いの学習や理解を深めていくことが可能になります。この話し合い学習を実現するためには、課題の提示、話し合いのルールの確立など、様々な配慮への研究が必要です。そして、子供たちが自由に話せる雰囲気をどう作るか、さらに、自由に話したことをしっかり聞いてもらえるという安心感が必要です。そのためには、教科の授業だけでなく学級・学年の経営を工夫していく必要があります。 この視点でも、鹿嶋真弓先生は『構成的グループエンカウンター』の指導と実践における第一人者なので、鹿嶋先生から貴重なアドバイスを得られるものと確信しています。たくさんのことを学びながら、学級経営と授業の充実についての研究を深めていきたいと思います。
3.自分自身の学びを振り返り、自主的な学習へと導く「振り返りシート」の実践
今、自分は何を学び、どこまで理解していて、何を調べたり、補ったりすればよいかをいつも自分自身で考える習慣を養うことが、学びの定着と深まりには欠かせません。 このような能力を「メタ認知能力」と呼びますが、そのような学びの定着と深まりのために、「振り返りのためのスプレッドシート」と「自主学習ノート」の活用を組み合わせて、子供たちの自主的な学びの習慣化と学習事項の定着、自分自身を振り返る能力の充実を実現するよう研究を推進します。
4.個別最適な学習を実現するための生徒理解の充実
「自主的・主体的な学習」や「話し合い・学び合い・教え合いの学習」を進めていくにあたって、その学習の流れに沿って、学びを深めていくことができない生徒が、どうしても存在することが予想されます。 そのような生徒の様子を「見取りの充実」、「I−check」の実践、「情報の共有」によって、あらかじめ事前に把握することが必要です。この情報を下に、それぞれの子供たちにとって個別最適な学習の提供へとつなげる効果的な指導方法の実践を推進します。
今春、「中川中学校は、誰とでも仲良く話すことができる学校です」と言って、3年生が卒業していきました。これは、この数年鹿嶋先生のご指導を受けながら、「話し合い・学び合い・教え合い」の方針の下、「問いを創る授業」に取り組んできた成果なのではないかと
考えています。これからも新しい学びの形を目指して、中川中学校は前進していきます。
|