10/16 朝会の話「地獄と極楽の話」ある人が、「地獄」とはどんなところなのかと思い、見に行くことにしました。「地獄」に着くとちょうど食事の時間でした。そしてなんと、「地獄」なのに、テーブルには、おいしそうな食べ物がたくさん並んでいたのです。 そこに、やせ細った「地獄」の人たちが入ってきました。見ると、目の前に長いお箸が置いてありました。 「地獄」の人たちは、おいしそうな食べ物を他の人に取られてたまるか…とその長いお箸を使い、他の人より先に食べようとしました。しかし、お箸が長すぎるため、食べ物が口に届きません。さらに、長いお箸がテーブルの上でぶつかり合い、食べ物は下に落ちてしまいました。そして、とうとう食事の時間が終わりになってしまい、誰一人として食べることができませんでした。 次に、その人は「極楽」に行ってみました。「極楽」というのは、日本や中国など一部の国での言い方で、「天国」のことです。 その「極楽」もちょうど食事の時間でした。そして、「地獄」と同じように、おいしそうな食事がたくさん並んでいました。やはり長い箸がおかれ、それを使わねばなりません。「極楽」にいる人たちと 地獄の人たちと同じように、長いお箸を使って食べ始めました。 「地獄」の人たちは、長いお箸のせいで一口も食べられませんでしたが、「極楽」の人たちは、「これはおいしそうな食事ですね。お一ついかがですか。」と言って、目の前にいる人に食べさせてあげていました。そして、食べさせてもらった人も「とてもおいしいです。あなたもいかがですか。」と、お返しに相手の口に食べ物を運んであげました。こうして、楽しく話をしながら、お互いに食べさせ合うことでおいしい食事をすべて食べることができ、楽しく食事の時間を過ごせたのです。 さて、今の話を聞いて、「地獄」と「極楽」のちがいが分かったでしょうか。「他人のこと考えずに、自分のことだけを考えて行動している」のが「地獄」、反対に、「他人のことも思いやって、共に支えながら楽しく行動している」のが「極楽」です。 「地獄」と「極楽」は、大きなちがいがあるようで、実は、ほんの少しのちがいしかなく、そのちがいは「私たちの心の中」にあるのです。 皆さんは、自分のクラスを「地獄」のようなクラスにしたいですか。それとも、「極楽」のようなクラスにしたいですか。 今の学年になって半分が過ぎました。自分たちのクラス・学校を「極楽のような楽しいクラス・学校」にするためには、一人一人がどんな行動をすれば良いか、ぜひ、考えてみてください。 |
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