1/17 朝会の話「タイガーマスク」「タイガーマスク」は、50年前ぐらいの漫画やテレビアニメの主人公です。校長先生は子供の頃に見ていました。 タイガーマスクは、外国の「虎の穴」というところで鍛えられた、もともとは悪役のプロレスラーだったのです。 悪役レスラーとは、プロレスのルールを無視して反則で相手をやっつけてしまうレスラーのことです。 このタイガーマスクの正体は伊達直人(だてなおと)といいます。伊達直人は、子供のころ、「ちびっこハウス」という児童養護施設で育ちました。「児童養護施設」というのは、親がいない子供や、親と一緒に暮らせない子供が生活する施設です。伊達直人は、戦争でお父さんお母さんをなくしていたのです。 伊達直人は、タイガーマスクになってプロレスでかせいだお金を自分が育った 「ちびっこハウス」に こっそり寄付していました。 寄付していくうちに、伊達直人の心は変わっていきます。プロレスを見るのが大好きなちびっこハウスの子たちが、人の道を外れす正しく生きていくために、 タイガーマスクとして、悪役レスラーをやめ、正々堂々とルールを守ってたたかうレスラーに代わることを決心します。そして正義の味方タイガーマスクは、子供たちから大人気になるのです。 しかし、タイガーマスクを悪役レスラーとして鍛えた「虎の穴」が、タイガーマスクを裏切り者として、タイガーマスクを倒せ、タイガーマスクを処刑せよと 次から次へと悪役レスラーを送り込んで、タイガーマスクと試合をさせていくのです。 タイガーマスクは、何人も送られてくる反則をつかう悪役レスラーに 苦しみながらも正々堂々と戦いやっつけていくのです。 アニメの最終回は、「タイガーザグレート」という虎の穴のボス、最強のレスラーと戦い、勝ちますがとても悲しい終わり方をします。原作の漫画の最終回とは、違いますが、大人になっても忘れられない感動的な内容です。 このタイガーマスクの話は、50年前の漫画アニメの話ですが、次に話すのは本当にあった出来事です。 今からの12年前、前の寅年の年のこと、クリスマスの日、群馬県前橋市の児童養護施設に、「伊達直人」の名前でランドセルがプレゼントされ、全国で同じようなことが次々と起こりました。アニメと同じようなことだったので、タイガーマスク運動と呼ばれました。 それから何年もタイガーマスク運動が続きましたが、だれが、伊達直人の名前でランドセルをプレゼントしていたのか誰もわかりませんでした。しかし、6年前の2016年、最初のプレゼントをした男性が本当の名前と顔を公表しました。河村正剛(かわむらまさたけ)さんという人です。 河村さんは、自分の名前を明かした理由を 「支援をしているのはヒーローではなく、普通の人と知ってほしかったから。」と話したそうです。川村さんは、その後も活動を続けていきたいと話したそうです。 今年、再び寅年がやってきましたが、今も、河村さんは困っている人たちのために役に立ちたいと支援活動をつづけていらっしゃいます。先日NHKで川村さんのことを紹介していました。 みなさんの中には、あるいは周りに、目立たないけれど真面目に頑張っている人や、人のために頑張っている人など、隠れたヒーローが実はいます。 もしかしたら、皆さん自身も自分のよさに気付いていないかもしれません。 自分のよさやがんばりに気付くとともに、普段は目立たないけれど 頑張っている隠れたヒーローに目を向けてほしいと思います。 |
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