明治から『未来』へ 亀青小学校は創立152周年 未来を創造する亀青小学校「未来祭」

令和5年度 道徳授業地区公開講座

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 6月10日葛飾教育の日は「道徳授業地区公開講座」を3年ぶりに行うことができました。
保護者の皆様も、分散して参観していただかなくてもよくなり、1.2校時のどちらかで各学級の道徳の授業をご覧になっていただくことができました。
公開講座では、念願の道徳が『特別な教科「道徳」』となった経緯についてのお話と道徳推進教師司会の基、道徳の授業の在り方と意見交換会を行うことができました。ご参加いただけた皆様、ありがとうございました。
戦前の教育においては、「修身科」が道徳教育を行う重要な教科として位置付けられ、教科書もありました。しかし、終戦後に「修身科」が廃止され、日本が主権を回復した後の昭和33年に「道徳の時間」を特設し、小・中学校で週一時間実施されるようになりました。当時、文部省は戦前の「修身科」ではないことを強調するため、「教科書は作らない」、「評定を行わない」、「免許状を出さない」という方針を示しました。
 その後、様々な青少年の問題行動を背景に、平成12年の「教育改革国民会議」では、小学校に「道徳」、中学校に「人間科」、高等学校に「人生科」などの教科を設けることが提言されました。次いで、平成19年の「教育再生会議」では、「徳育を従来の教科とは異なる新たな教科と位置付ける」ことが提言されるなど、道徳の教科化については、これまで幾度か論議されてきました。しかし、「人としてあるべき心を教え、評価することは可能なのか」等の論議が起こり、結論の出ないまま教科化にはつながりませんでした。
 しかしながら、平成20年代、再びいじめや規範意識の問題等が大きな社会問題として取り上げられる中、「教育再生実行会議」において、一般に言われる「教科」の定義ではなく、新たな枠組みにより教科化することが提言され、中央教育審議会答申を踏まえ、道徳の教科化へとつながりました。
 文部科学省は、平成27年3月27日付の通知において、中央教育審議会答申(平成26年10月)の「特定の価値観を押し付けたり、主体性をもたずに言われるままに行動するよう指導したりすることは、道徳教育が目指す方向の対極にあるもの」の一文を引用し、道徳の教科化に向けての考え方を明確に示しました。
 「特別な教科 道徳」が創設された最も大きな背景には、いじめの問題があります。この問題をきっかけとし、道徳教育の大切さが強調され、平成25年2月にいじめの問題などへの対応策をまとめた「教育再生実行会議」の提言の中で道徳の教科化が打ち出されたわけです。
 また、学校においては、道徳教育の実施について、それまでいくつかの課題が指摘されていました。特に、道徳の時間の指導については、「学校や教員によって指導の格差が大きく、不十分な状況にある」。また、指導にあたる教師自らが課題として、指導の効果の把握・効果的な指導方法・適切な教材の入手・十分な指導時間の確保・地域・保護者の協力などを挙げていました。
 これらの課題を解決するためにも、文部科学省は、学習指導要領を改定し、従来の「道徳の時間」の質的な転換を求めました。具体的には、「教材を読む道徳」から「考える道徳」、「議論する道徳」への転換を図ることです。また、「適切な教材の入手が難しい」という課題については、教科化によって、すべての小学校、中学校において文部科学省の検定を経た教科書を使うことで解決できるようにしました。
 これが「教科」ではなく、「特別な教科」になったわけです。
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