すべての子が「安心」して、自分を発揮し、共に学び「活気」あふれる学校を目指します
校長 景山 与賜也
季節が変わる 景色が変わる 新しい自分を見つける
2020年、世の中が新型コロナウイルスという未知の不安に包まれた春、校長として赴任しました。マスク越しの出会い、距離を取りながらの会話、静まり返った校庭──あの頃の光景は今も胸に残っています。そんな中でも、子どもたちは小さな瞳を輝かせ、精一杯日常を取り戻そうと頑張っていました。その姿に、何度も勇気づけられたことを思い出します。
あれから6年。昨年度は開校70周年という大きな節目を終え、これまでの歩みに感謝しつつ、「希望の未来」へと新たな一歩を踏み出しました。本年度も「すべての子が『安心』して自分を発揮し、共に学び『活気』あふれる学校」をめざし、日々の教育活動を進めています。
校庭の木々が芽吹き、花を咲かせ、やがて色づくように、子どもたちもまた、それぞれの季節の中で確かな歩みを重ねています。今年度のサブテーマは「季節が変わる 景色が変わる 新しい自分を見つける」。変化の中にこそ、学びと発見があるという思いを込めました。環境が変われば、見える世界も変わります。挑戦を続けることで、子どもたちはこれまで気づかなかった自分の可能性を見つけていくことでしょう。私たち教職員は、その一歩一歩を温かく見守り、支えていきたいと思います。
約3年間に及んだコロナ禍を通して、学校は多くのことを学びました。オンライン学習の活用が進む一方で、直接会って語り合うこと、同じ空気を感じながら共に学ぶことの尊さを改めて実感しました。子どもたちもまた、予測できない時代を生きる力を身につけました。先生の言葉だけが“正解”ではないこと、自分で考え、工夫し、前を向いて進むことの大切さを、肌で感じ取ったのではないでしょうか。
私たち教師は、子どもたちにどう成長してほしいかという「ゴールイメージ」を持ちながら日々指導しています。しかし本当に大切なのは、子どもたち自身が「未来を創るのは自分たちだ」と感じながら成長していくことです。その自覚を育むことこそ、私たち教師に与えられた使命だと感じています。
コロナ禍はまた、教員の働き方を見つめ直す契機にもなりました。業務の改善や効率化が進めば、心にゆとりが生まれ、子どもたちとより深く向き合う時間が増えます。結果として、教育の本丸である授業の質も高まっていくことでしょう。
これからの北野小学校は、「安心・活気・成長」を大切に、子どもも大人も互いに支え合い、学び合う学校であり続けたいと思います。変化を恐れず、むしろそれを楽しみ、そこに新しい自分を見つける。そんな風に歩み続ける子どもたちの姿こそが、本校の何よりの宝です。
季節はめぐり、校庭の木々は今年もまた新しい芽をつけています。その一つ一つが、未来へとつながる希望の芽であることを信じながら、これからも子どもたちと共に歩んでいきたいと思います。
学校の役割 〜「勉強がわかる」「学校が楽しいと感じる」を基盤に〜
学校の役割は、子供たちの知性・感性・道徳心や体力をはぐくみ、人間性豊かで、時代の変化に主体的に対応できる子を育てることとともに、地域のよさを自覚し、それを引き継ぎ、地域を支えられる人を育てることだと思います。
また、学校は、一人一人の子供にとって楽しいところでなければならないと思っています。すべての子供が「学校が楽しい」と感じることです。学校が楽しいとは、自分を受け入れてくれる「友だちがいる」「先生がいる」ということ、学校に自分の「心の居場所がある」ということです。そして、「勉強がわかる」ということ、「子供が学校を楽しく感じる」ことを基盤にしながら、学校・家庭・地域が協力連携した教育活動を進めてまいります。
どうぞご理解・ご支援のほどよろしくお願いいたします
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学校探検に来た1・2年生と(令和7年5月)
校長の特別授業(毎年実施しています)



スタートカリキュラム「ニコニコタイム」(1年) カブトムシ特別授業(3年) 戦場ヶ原ネイチャーガイド(6年)


「東京の島の生活」特別授業(4年) 全国学力調査 直前攻略教室(6年)


プロフィール:
埼玉県出身。御蔵島、葛飾区、江戸川区、江東区の教員、新宿区・文京区教育委員会を経て、平成27年度から区内二上小(校長)で勤務。令和2年4月より北野小校長に。教員生活の大半を葛飾区で経験、下町葛飾の人情味、学校と家庭・地域の連携の大切さを実感。資格:教員免許 キャンプディレクター1級 ネイチャーゲーム指導員 自然観察指導員。
